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大阪府の建設業許可に必要な書類一覧|新規申請で迷いやすい書類と実務上の注意点

  • 執筆者の写真: Ryuji Hemmi
    Ryuji Hemmi
  • 3月30日
  • 読了時間: 15分

建設業許可(大阪府)の必要書類一覧|申請時に迷わない実務ポイント解説

大阪府で建設業許可の新規申請を行うときは、多くの申請書類や公的書類、要件確認資料をそろえる必要があります。


もっとも、実務では「どの書類を、どこまで用意すればいいのか」が分かりにくく、手が止まりやすいところです。


特に、経営業務の管理責任者、専任技術者、財産的基礎に関する確認資料は、申請書そのものより判断に迷いやすいポイントです。


本記事では、大阪府の建設業許可の新規申請を前提に、必要書類を一覧で整理したうえで、申請時に迷いやすい書類や実務上の注意点をわかりやすく解説します。


💡この記事のポイント ●建設業許可(大阪府)で必要となる申請書類の全体像

●法定様式と公的書類・確認資料の整理方法

●閲覧書類/非閲覧書類の違いと綴じ方

●経営業務の管理責任者・専任技術者の確認資料の考え方



▼目次




建設業許可の問合せ先


大阪府の建設業許可で必要な書類一覧|新規申請では約30種類を準備する


大阪府の建設業許可の新規申請では、法定様式だけでなく、公的書類や要件確認資料も必要になります。


新規申請では、申請書類だけでもおおむね30種類前後を準備することになり、個人・法人の別や資格の有無などによって必要書類も変わります。


以下、法人が新規申請する場合の申請書類一覧です。提出した書類のうち、閲覧書類は許可後、都道府県窓口でだれでも閲覧できることになります。



閲覧書類:①~⑯(④は除く)

非閲覧書類:⑰~㉛

書類名

様式

備考

第1号

第1号 別紙1

個人の場合は不要

第1号 別紙2(1)

更新申請は「別紙2(2)」

第1号 別紙4

第2号

第3号

第4号

第6号

第7の3

第11号

支店等がある場合のみ

第15~17の3

個人の場合は第18号・19号

個人の場合は不要

第20号

第20号の2

第20号の3

第7号

役員+補佐の場合は別書類

第7号 別紙

役員+補佐の場合は別書類

第8号

第9号

第10号

特定建設業の場合のみ

第12号

役員、株主等の分が必要

第13号

支店等がある場合のみ

役員全員分が必要

役員全員分が必要 

第14号

個人の場合は不要

法人と支配人登記の個人のみ

府税事務所発行のもの

府規則第1号


①建設業許可申請書(様式第1号)

申請区分や許可を受けたい業種、申請者の基礎情報等を記載する重要な書類です。


細かな記載ルールがあるので、記載例を見ながら間違いのないように作成しましょう。新規以外の申請でも必ず必要な書類です。


記載例は別記事で詳しく解説しています。


建設業許可申請書の原紙

②役員等の一覧表(様式第1号 別紙1)

法人の役員(取締役・業務を執行する社員・理事・執行役)、株主等を記載する書類です。

常勤、非常勤に関わらず記載します。


書き方は別記事で詳しく解説しています。


建設業許可申請書の別紙 役員等の一覧表

③営業所一覧表(様式第1号 別紙2(1))

主たる営業所と従たる営業所を記載する書類です。前提として、建設業法上の営業所にあたるかどうかを正しく判断しなければなりません。


主たる営業所以外に営業所にあたる事務所があるのであれば、従たる営業所に該当し、令3条使用人(いわゆる支店長や営業所長)を置かなければなりません。


また、従たる営業所の所在地が主たる営業所と異なる都道府県の場合は、大臣許可になります。


書き方は別記事で詳しく解説しています。


建設業許可申請書の別紙 営業所一覧表

④大阪府手数料(POS)納付用連絡票

大阪府に申請手数料を納付する時に使用する用紙です。


納付窓口で手数料を支払うと、右上に支払い済であることがわかるように印字されます。支払後に申請窓口に提出します。


大阪の建設業許可 申請手数料の納付

⑤専任技術者一覧表(様式第1号 別紙4)

営業所ごとに配置するすべての専任技術者を記載する書類です。

専任技術者の氏名と業種・有資格コードを間違わないように記載します。


書き方は別記事で詳しく解説しています。


専任技術者一覧表

⑥工事経歴書(様式第2号)

直近年度の工事実績を業種ごと記載します。

はじめて作成するときは記載ルールが難しく感じるかもしれません。


別記事で書き方を詳しく解説していますので、参考にしてください。


工事経歴書

⑦直前3年の各事業年度における工事施工金額

直前3年分の完成工事高を業種ごとに記載する書類です。


業種ごとに元請(公共・民間)、下請の区別も必要です。


直前年度の業種別施工金額は「⑥工事経歴書」の請負代金合計と一致しなければなりません。


直前3年の各事業年度における工事施工金額

⑧使用人数(様式第4号)

営業所ごとの使用人数を記載する書類です。


専任技術者の要件を満たす者とそれ以外の者の人数を記載します。


常勤であれば人数に含めます(役員や事業主本人も)。


使用人数

⑨誓約書(様式第6号)

法人の役員等、令3条使用人等が欠格要件に該当していないことを誓約する書類です。


提出後の調査の結果、対象者が1人でも欠格要件に該当していることが判明した場合は、虚偽の申請をしたことになりますのでご注意ください。


誓約書

⑩健康保険等の加入状況(様式第7の3)

営業所ごとに健康保険・厚生年金保険・雇用保険の加入状況を記載する書類です。


対象となる常勤の人数と保険の加入状況(適用事業所・適用除外・一括適用)を記載します。


加入確認書類として、直近分の健康保険・厚生年金標準報酬決定通知書や労働保険概算・確定保険料申告書及び領収済通知書を添付します。


健康保険等の加入状況

⑪建設業法施行令第3条に規定する使用人の一覧表(様式第11号)

令3条使用人がいる場合のみ提出が必要な書類です。


支店を設置する場合と個人事業主に支配人がいる場合が該当します。


令3条使用人の一覧表

⑫財務諸表(様式第15号、16号、17号、17号の2、17号の3)※個人は18号、19号

建設業法に定められている貸借対照表、損益計算書・完成工事原価報告書、株主資本等変動計算書、注記表、附属明細表です。


附属明細表は資本金1億円超または負債合計200億円以上の株式会社のみ提出必要な書類です。


個人の場合は、貸借対照表と損益計算書のみです。


注記表について別記事で詳しく解説しているのであわせてご確認ください。


貸借対照表
貸借対照表2
貸借対照表3
損益計算書
損益計算書2
完成工事原価報告書
株主資本等変動計算書
注記表
附属明細表
貸借対照表(個人用)
貸借対照表(個人用)2
損益計算書(個人用)

⑬定款(写し)

会社設立時の最も重要な書類です。


定款の事業目的に、許可を受けたい業種についての記載がなければ、事業目的の変更をした上で登記しなければなりません。「建築工事」「土木工事」といった包括的な記載にして全29業種カバーすることが可能です。


また、許可申請時に定款変更が間に合わなくても、次回の決算変更届までに完了させる旨の念書を提出することで許可申請の受付はしてもらえます。


⑭営業の沿革(様式第20号)

創業以後の沿革を記載する書類です。


建設業以外の事業も含めて事業開始の時から記載します。


注意点としては、設立時の資本金を記載すること(法人の場合)と記載すべき内容がなくても空欄にはせずに「該当なし」と記載することです。


営業の沿革

⑮所属建設業団体(様式第20号の2)

所属する建設業団体について記載する書類です。


所属団体がなくても空欄にはせずに「該当なし」と記載しましょう。


所属団体

⑯主要取引金融機関名(様式第20号の3)

主要な取引金融機関を記載する書類です。


許可要件の1つである財産的基礎の確認書類として金融機関の残高証明書を提示する場合は、同一の金融機関を記載してください。


主要な金融機関

⑰常勤役員等(経営業務の管理責任者)証明書(様式第7号)

経営業務の管理責任者として選任する人の基礎情報、その人が経営経験を有していることと現在常勤役員等の立場であることを確認する書類です。


別記事で書き方を詳しく解説していますので、参考にしてください。


経営業務の管理責任者証明書

⑱常勤役員等略歴書(様式第7号 別紙)

経営業務の管理責任者として選任する人の職歴をすべて記載する書類です。


特に建設業に関する職歴は漏れのないように記載します。


賞罰がなければ「なし」と記載し、空欄のままにしないよう注意しましょう。


常勤役員等の略歴書

⑲専任技術者証明書(様式第8号)

各営業所に配置する専任技術者について担当工事や資格区分などを記載する書類です。


新規申請の時だけでなく、業種担当変更や専任技術者の追加・削除、配置営業所変更の時にも提出します。


専任技術者証明書

⑳国家資格の証書(写し)または監理技術者資格者証(写し)

専任技術者の要件を資格で証明する場合は、写しを添付します。


㉑卒業証明書(原本)または卒業証書(写し)

指定学科を卒業している場合は、必要な実務経験期間を短縮できるので卒業証明書または卒業証書を添付します。


㉒実務経験証明書(様式第9号)

専任技術者の要件を実務経験で証明する場合に経験内容と期間・年数を記載する書類です。


別記事で書き方を詳しく解説していますので、参考にしてください。


実務経験証明書

㉓指導監督的実務経験証明書(様式第10号)

指定業種を除く特定建設業許可で指導監督的な実務経験を証明する時に必要な書類です。


元請として請負金額4,500万円以上の工事で指導監督的実務経験が2年以上あることを記載します。


別記事で書き方を詳しく解説していますので、参考にしてください。


指導監督的実務経験証明書

㉔許可申請者の住所、生年月日等に関する調書(様式第12号)

様式第1号 別紙1「役員等の一覧表」に記載した役員等全員分を作成します。個人の場合は本人分のみです。


許可申請者調書

㉕令3条に定める使用人の調書(様式第13号)

様式第11号「建設業法施行令第3条に規定する使用人の一覧表」に記載した令3条使用人についての調書です。


令3条使用人調書

㉖登記されていないことの証明書

成年後見人等として登記されていないことを証明する書類です。法務局で取得します。


発行3カ月以内のものを提出しなければなりません。


㉗身分証明書

禁治産または準禁治産の宣告の通知、破産宣告または破産手続開始決定の通知を受けていないことを証明する書類です。


本籍地を所管する市区町村の役所で取得します。発行3カ月以内のものを提出しなければなりません。


㉘株主(出資者)調書(様式第14号)

株主についての調書です。法人の株主も記載します。


株主調書

㉙商業登記簿謄本

発行3カ月以内の原本を提出します。


㉚納税証明書

府税事務所で取得する法人事業税(個人事業税)の納税証明書です。


発行3カ月以内の原本を提出します。


設立後第1期決算が未確定の場合は、納税証明書に代えて法人設立等申告書を提出します。


㉛営業所概要書(府規則第1号)

様式第1号 別紙2「営業所一覧表」に記載した主たる営業所、従たる営業所の概要を確認する書類です。


建物全景、事務所入口、事務所の内部の写真を貼付します。


営業所概要書



新規申請で特に迷いやすい確認資料


建設業許可の新規申請では、法定様式そのものよりも、「許可要件をどう証明するか」で迷うことが少なくありません。


特に、経営業務の管理責任者、専任技術者、財産的基礎に関する資料は、申請者ごとの事情によって必要書類や準備方法が変わるため、事前に整理しておくことが重要です。


・経営業務の管理責任者の経験を何で証明するか

・専任技術者を資格で証明するか、実務経験で証明するか

・財産的基礎を決算書で示すか、残高証明で示すか



許可要件の確認書類についての画像

●経営業務の管理責任者に関する確認資料

【経営経験】

5年以上の建設業経営経験を証明する資料として、該当期間の謄本や確定申告書類、工事請負契約書(注文書、請求書も可)等が必要です。


【常勤性】

本店や主たる営業所に常勤していることを証明する資料として、標準報酬決定通知書等が必要です。


●専任技術者に関する確認資料

【実務経験】

資格ではなく、実務経験で専任技術者になる場合は、経験を証明する資料として該当期間の工事請負契約書(注文書、請求書も可)が必要です。


【常勤性】

営業所に常勤していることを証明する資料として、健康保険証や標準報酬決定通知書等が必要です。


●財産的基礎に関する確認資料

500万円以上の自己資本があることを証明する書類として、直近の確定申告書・決算報告書が必要です。

500万円以上の預金があることを証明する場合は、預金残高証明書が必要です。



申請書類は閲覧書類と閲覧不可書類に分けて綴じる


大阪府の建設業許可申請では、作成した申請書類を閲覧書類と閲覧不可書類に分けて整理する必要があります。


それぞれに以下の表紙を付けて正本・副本の2部を提出します。ホッチキス止めやひも綴じはしないようにしてください。


閲覧書類表紙

閲覧書類表紙


閲覧不可書類表紙

閲覧不可書類表紙



大阪府の建設業許可申請で実務上注意したいポイント


大阪府の建設業許可申請では、必要書類を一覧どおりに集めれば足りるわけではありません。


実務では、どの資料で要件を証明するのか、どのタイミングで公的書類を取得するのかといった点で手が止まりやすく、書類作成そのものより判断に迷う場面も少なくありません。


特に、次のような点は事前に確認しておくことが重要です。



■ 経営経験を執行役員経験で証明する場合は事前相談が必要

経営業務の管理責任者については、5年以上の執行役員経験でも認められる場合があります。


もっとも、取締役とは異なり、執行役員は登記事項証明書で確認できないため、組織図、業務分掌規程、取締役会議事録などを用いて、執行役員として業務執行権限を有していたことを証明しなければなりません。


この点、大阪府では、執行役員経験を経営経験として用いる場合、事前相談を求められています。申請段階で初めて判断を仰ぐのではなく、あらかじめ相談のうえ、必要資料を整理しておくことが重要です。


■ 専任技術者の実務経験の業種判断は慎重に行う

専任技術者を実務経験で証明する場合は、経験した工事がどの業種に該当するかを慎重に判断する必要があります。


工事名や工事内容から業種が明確に判別できる場合は問題ありませんが、実務では判断が難しいケースも少なくありません。


たとえば、機械器具設置工事や建築一式工事などは、申請者側では該当すると考えていても、大阪府などの行政庁では認められないことがあります。


申請後に差し戻しとなると、証明資料の見直しや再準備が必要になるため、不安がある場合は事前に相談しておく方が安全です。


■ 経審を受ける予定がある場合は「税抜」で書類を作成しておく

建設業許可の取得後に経営事項審査(経審)を受ける予定がある場合は、工事経歴書、直前3年の各事業年度における工事施工金額、財務諸表などを、あらかじめ経審の取扱いに合わせて税抜で作成しておくのが実務上おすすめです。


建設業許可申請では税込で作成しても受付される場合がありますが、そのままでは経審で使えず、後で作り直しになることがあります。将来的に経審を見据えているのであれば、最初から税抜で統一しておく方が効率的です。


■ 公的書類は発行後3ヶ月以内のものを用意する

登記されていないことの証明書、身分証明書、商業登記簿謄本、納税証明書などの公的書類は、発行後3カ月以内のものを提出する必要があります。


そのため、早めに取得しすぎると、申請時には期限切れとなり、取り直しが必要になることがあります。


特に、他の書類の準備に時間がかかる場合は、公的書類だけ先に集めてしまうと無駄になりやすいため注意が必要です。申請時期の見通しを立てたうえで、取得のタイミングを調整することが大切です。




最後に


建設業許可の申請書類は種類が多く、書類によっては書き方がわかりにくいものもあり、作成に労力がかかります。


もっとも、本当に難しいのは、一覧に書かれた書類を集めることそのものではなく、自社の申請内容に応じてどの資料が必要になるかを正しく見極めることです。


特に、経営業務の管理責任者、専任技術者、財産的基礎に関する証明は、要件判断を誤ると必要書類の収集に大きな手間がかかり、最悪の場合は許可取得に至らないこともあります。


許可取得までの時間短縮や、申請内容の正確性・確実性を重視するのであれば、早い段階で専門家に相談することも有効です。




この記事の執筆者 逸見 龍二(へんみ りゅうじ)

アールエム行政書士事務所の代表・行政書士。事業会社で店舗開発に従事。ディベロッパーや建設業者との契約交渉・工事発注に数多く携わる。その後、建設業専門の行政書士事務所を開設。

知事許可・大臣許可ともに特殊案件含め実績多数。経営事項審査も年商数千万円の企業から40億円規模の企業まで幅広く対応。入札参加資格審査申請は全国自治体で申請実績あり。事務所HP

当事務所では、大阪府知事の建設業許可を中心に申請代理、その他経営事項審査や入札参加資格申請までサポート全般を承っております。建設キャリアアップシステムについても代行申請を全国対応で承っております。


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