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電気工事業登録は必要?|不要なケース・建設業許可との関係・手続きを解説

  • 執筆者の写真: Ryuji Hemmi
    Ryuji Hemmi
  • 4月3日
  • 読了時間: 9分

電気工事業登録の方法


電気工事を行う場合、建設業許可があれば足りるのか、電気工事士の資格があれば施工できるのか、それとも別に電気工事業登録が必要なのかで迷うことがあります。


実際には、電気工事では「請け負うこと」と「施工すること」を分けて考える必要があり、工事内容や施工体制によって必要な手続きが変わります。


特に、建設業許可がある場合でも、電気工事業法上は「みなし登録」や「みなし通知」といった手続きが必要になることがあり、単に許可の有無だけでは判断できません。


本記事では、電気工事業登録が必要なケース・不要なケース、建設業許可との関係、登録種別、要件、必要書類、手続きの流れまでをわかりやすく解説します。


💡この記事のポイント

● 電気工事は建設業許可だけで施工できるとは限らない

● 電気工事業登録等が必要かどうかはケースによって異なる

● 建設業許可がある場合は、みなし登録・みなし通知の問題になる

● 登録等の種別ごとに、必要な要件や手続きが異なる

● 主任電気工事士と建設業許可の専任技術者は別制度である


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▼目次

8.最後に  



電気工事業登録は必要?不要なケースはある?


電気工事を行うには「電気工事業者」として登録される必要があります。


電気工事士法、電気工事業法上の「電気工事」に該当すると、建設業許可の有無に関係なく「電気工事業者」としての登録等手続きが必要になります。


建設業許可はあくまでも500万円以上の電気工事を請け負うことができるという許可であって、電気工事業登録とは全く別物なのです。


元請として請け負い、施工はすべて下請にさせる場合他者から依頼を受けずに行う場合試験的・一時的に行う場合は例外的に登録等を受ける必要はありません。



電気工事士法・電気工事業法上の「電気工事」とは


電気工事士法と電気工事業法における「電気工事」とは、一般用電気工作物または自家用電気工作物を設置、変更する工事(軽微な作業も含む)をいいます。原則、電気工事士の資格が必要になります。


一般用電気工作物…一般家庭、小規模な店舗等の屋内配電設備等

自家用電気工作物…工場、ビル等の需要設備(最大電力500kW未満)


「軽微な工事」および「家庭用電気機械器具の販売に付随して行う工事(使用電圧200v未満に限る)」は含まれません。


※「軽微な作業」は電気工事士でなくても従事することができます。

※「家庭用電気機械器具の販売に付随して行う工事(使用電圧200v未満に限る)」は、法の適用を受ける「電気工事」同様に電気工事士が従事する必要があります。


電気工事の定義を表した図


建設業許可がある場合の扱い|みなし登録・みなし通知とは


建設業許可を受けた建設業者の場合は、"みなし"業者という扱いの手続きになり、事後の手続きで済みます。


ちなみに建設業許可は電気工事業の許可である必要はありません。


別の業種の許可を受けている建設業者が電気工事登録を行う場合でも"みなし"業者の扱いになります。



電気工事業者の4つの種別と必要な手続き


「電気工事業者」の登録種別は以下の4つです。


①登録電気工事業者…「一般用電気工作物にかかる電気工事のみ」または「一般用電気工作物及び自家用電気工作物にかかる電気工事」を行う者(建設業許可なし)

②通知電気工事業者…「自家用電気工作物にかかる電気工事のみ」を行う者(建設業許可なし)

③みなし登録電気工事業者…「一般用電気工作物にかかる電気工事のみ」または「一般用電気工作物及び自家用電気工作物にかかる電気工事」を行う者(建設業許可あり)

④みなし通知電気工事業者…「自家用電気工作物にかかる電気工事のみ」を行う者(建設業許可あり)


どの種別の「電気工事業者」に該当するのかによって、必要な手続き、要件が異なります。登録制度の基本的な枠組みを抑えておくようにしましょう。


電気工事業には登録、みなし登録、通知、みなし通知が必要



  電気工事業登録等の要件|主任電気工事士・器具・欠格要件


電気工事業における登録・通知の要件は以下のとおりです。


【登録・みなし登録】

✅営業所ごとに主任電気工事士が配置されていること

主任電気工事士になれるのは、「第1種電気工事士」の免状交付を受けている者、または「第2種電気工事士」の免状交付を受けた後3年以上の実務経験を有する者とされています。


✅営業所ごとに法定の器具が備え付けられていること

▶一般用電気工作物

回路計(抵抗、交流電圧測定可能なもの)、絶縁抵抗計、接地抵抗計


▶自家用電気工作物

回路計(抵抗、交流電圧測定可能なもの)、絶縁抵抗計、設置抵抗計、低圧検電器、高圧検電器、継電器試験装置、絶縁耐力試験装置

※継電器試験装置、絶縁耐力試験装置はレンタルでも差し支えありません。


✅欠格要件に該当しないこと


【通知・みなし通知】

✅工事責任者が配置されていること

工事責任者になれるのは、「第1種電気工事士」の免状交付を受けている者、または「認定電気工事従事者」の認定を受けている者とされています。

※「認定電気工事従事者」の場合は、経済産業省令で定められている簡易なものの施工に限られます。


✅営業所ごとに法定の器具が備え付けられていること

▶自家用電気工作物

回路計(抵抗、交流電圧測定可能なもの)、絶縁抵抗計、設置抵抗計、低圧検電器、高圧検電器、継電器試験装置、絶縁耐力試験装置

※継電器試験装置、絶縁耐力試験装置はレンタルでも差し支えありません。


✅欠格要件に該当しないこと



   電気工事業登録等に必要な書類


「登録」必要書類

登録必要書類

「みなし登録」必要書類

みなし登録必要書類

「通知」必要書類

通知必要書類

「みなし通知」必要書類

みなし通知必要書類

所定様式、例示様式は「大阪府HP」からダウンロードできます。


◎登録申請先

1つの都道府県の区域内にのみ営業所を設置している場合…都道府県知事

2つ以上の都道府県の区域内に営業所を設置している場合…経済産業大臣

※1つの産業保安監督部の区域内の場合は申請先が産業保安監督部長になります。


大阪府は委託先の「株式会社リンク 免状交付・業登録センター」が窓口になります。


住所:大阪市淀川区木川東3丁目6番20号 第五丸善ビル4階

電話:06-6829-7610


電気工事士免状交付についてもこちらで行っています。



電気工事業を営む上での注意したいポイント


電気工事業登録と建設業許可を踏まえ、電気工事業を営む上でいくつか注意点があります。


主任電気工事士と専任技術者の配置に関することや実務経験に関することは特に注意が必要です。


◎主任電気工事士と専任技術者では必要資格が異なる

電気工事業登録の要件である主任電気工事士の必要資格は、「第1種電気工事士」「第2種電気工事士(実務経験3年)」に限られています。


一方、建設業許可における専任技術者の必要資格は、「1級電気工事施工管理技士」「2級電気工事施工管理技士」「第1種電気工事士」「第2種電気工事士(実務経験3年)」「電気主任技術者(実務経験5年)」となっています。


例えば、建設業許可を取得して電気工事登録を行おうとする会社が、「2級電気工事施工管理技士」を専任技術者とした場合は、その者は主任電気工事士になることはできず、別に1人、営業所に主任電気工事士を置かなければならないということになります。


専任技術者が変わる場合などは特に注意が必要で、社内体制に意識を向けておかないと主任電気工事士になれる方がいないという事態も起こりえます。


◎電気工事士資格なしでの実務経験を証明するのは難しい

電気工事業において実務経験のみで専任技術者になるのは難しいとよく言われます。


電気工事に直接従事するには電気工事士の資格が必要とされているからです。


都道府県によっては、電気工事業の実務経験による専任技術者を原則認めないとしているところも多く見られます。

無資格の実務経験は想定していないというスタンスなのでしょう。


しかし、電気工事士法省令にあるように電気工事士でなくても従事できる「軽微な作業」も「電気工事」とされているので、「軽微な作業」を10年以上証明できるのであれば、当然に実務経験として認められるはずです。


もっと言うと、他の業種同様に専任技術者の実務経験には施工管理、現場監督等の経験も含まれるはずです。

電気工事の場合だけ現場施工しか実務経験として認められないというのは違和感があります。


(ちなみに電気工事施工管理技士の受検資格の実務経験は、現場施工だけではなく施工管理、工事監理、現場監督等、施工に直接関わる技術上の職務経験すべてが認められます。)


「軽微な作業」や現場監督等の経験を証明できるのであれば、事前に各都道府県に相談する方が良いでしょう。


最後に


電気工事では、500万円以上の工事を請け負うための建設業許可と、実際に施工するための電気工事業登録等の手続きが別制度として設けられています。


そのため、「建設業許可があるから大丈夫」「電気工事士の資格があるからそのまま施工できる」と考えるのではなく、自社の工事内容や施工体制に応じて必要な手続きを整理することが重要です。


また、すべてのケースで一律に同じ手続きが必要になるわけではなく、一般用電気工作物か自家用電気工作物か、建設業許可の有無、営業所の状況などによって、登録・通知・みなし登録・みなし通知のどれに当たるかが変わります。


主任電気工事士と建設業許可の専任技術者では必要資格も異なるため、制度を混同しないよう注意が必要です。


電気工事業登録等の要否や手続きで迷う場合は、建設業許可との関係も含めて早めに整理しておくことで、無登録営業や体制不備のリスクを避けやすくなります。


この記事の執筆者 逸見 龍二(へんみ りゅうじ)

アールエム行政書士事務所の代表・行政書士。事業会社で店舗開発に従事。ディベロッパーや建設業者との契約交渉・工事発注に数多く携わる。その後、建設業専門の行政書士事務所を開設。

知事許可・大臣許可ともに特殊案件含め実績多数。経営事項審査も年商数千万円の企業から40億円規模の企業まで幅広く対応。入札参加資格審査申請は全国自治体で申請実績あり。事務所HP

当事務所では、電気工事業登録等の申請代理も承っております。


大阪市鶴見区・城東区・都島区・旭区を中心に大阪府全域、奈良県、兵庫県、和歌山県は標準対応エリアです。

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