建設キャリアアップシステム技能者登録で能力評価の同時申請が可能に
- Ryuji Hemmi

- 8月2日
- 読了時間: 4分

建設キャリアアップシステムにおいて、従来は別々に行う必要があった「技能者登録(カード発行)」と「能力評価」が同時にできるようになりました。
建設キャリアアップシステムは技能者の経験やスキルを見える化し、公正な評価を実現するためのものなので、「能力評価」は欠かせません。
すでに建設業技能者の2人に1人が「技能者登録(カード発行)」済み。
登録者数を増やすという段階は過ぎ、いよいよ能力評価を浸透させる段階にきています。
これから「技能者登録(カード発行)」を行う人は「能力評価」も同時に申請するケースが多くなるでしょう。
▼目次
5.最後に

技能者登録と能力評価の同時申請とは
建設業振興基金に「技能者登録」申請し、キャリアアップカードが発行された後、能力評価実施団体に「能力評価」申請。いままでは別々の手続きが必要でした。
しかし、建設業振興基金が能力評価実施団体と連携を取るようになり、ワンストップで申請できるようになりました。

能力評価制度の詳細はこちらをご確認ください。
同時申請の具体的な手続き
「技能者登録」と「能力評価」の同時申請の手続きはいたってシンプルです。
従来の「技能者登録」の延長で手続きができるようになっています。
対象者:新規「技能者登録」申請者
※保有資格等の登録必須なので、「詳細型」で登録
※建設キャリアアップシステム登録前の経歴証明(就業日数)が必要なので技能者本人の申請は不可
料金:①技能者登録料[詳細型]4,900円(税込)➁能力評価手数料3,000円(税込)
※能力評価手数料は事前振込が必要
※すでに「技能者登録」されている人が「能力評価」を受ける場合は能力評価手数料4,000円(税込)
審査期間:「技能者登録」3、4週間、「能力評価」2、3週間
能力評価の申請状況
現状、「能力評価」を受けてキャリアアップカードのレベルを上げている人は、技能者登録者全体の7%程度しかいません。ほとんどがレベル1のままです。
従来の2段階申請が煩雑であること、そもそもキャリアアップカードのレベルを求められる場面がほとんどないということが原因と考えられます。
現場の入退場に使用するというだけで目的が達成されているというのが実情なのかも知れません。
(令和7年5月末時点 申請状況)

能力評価申請の全額支援
「能力評価」の申請を加速させるべく、建設業振興基金が能力評価手数料の全額支援を期間限定でスタートしています。
期間:2025年8月1日~2026年3月31日
対象:「技能者登録(詳細型)」が完了している人、「技能者登録(詳細型)」・「能力評価」を同時申請する人
支援範囲:能力評価手数料4,000円
※「技能者登録(詳細型)」・「能力評価」の同時申請の場合は3,000円
最後に
すでに技能者登録を行いキャリアアップカードを持っている人の中でも能力評価のことはあまり知られていないかもしれません。
しかし、技能者登録と同時に申請できるようになったことにより、今後より一般的に認知されることになるでしょう。広く技能者の処遇改善につながることが期待されます。
![]() | この記事の執筆者 逸見 龍二(へんみ りゅうじ)|行政書士 アールエム行政書士事務所の代表・行政書士。事業会社で店舗開発に従事。 ディベロッパーや建設業者との契約交渉・工事発注に数多く携わる。その後、行政書士事務所を開設。 建設業専門の事務所として 近畿圏内の知事許可、大臣許可、経営事項審査、 建設キャリアアップシステムをサポート。 事務所HPへ |
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