top of page

内装仕上工事業の建設業許可|リフォームに必要?他業種との関係・要件を解説

  • 執筆者の写真: Ryuji Hemmi
    Ryuji Hemmi
  • 4月20日
  • 読了時間: 9分

建設業許可で内装仕上工事業の許可を取る方法

内装仕上工事業は、壁、床、天井、間仕切り、家具設置など、建築物の内部を仕上げる工事に関する業種です。


内装仕上工事はその性質上、電気工事や大工工事・ガラス工事・建具工事なども付帯して請け負うことが少なくありません。実務では付帯工事として下請に出しながら一体で施工するケースがよくみられます。


また、リフォーム工事は「建築一式工事」と思われがちですが、工事内容によっては内装仕上工事業に該当するケースも多くあります。


この記事では、内装仕上工事業に該当する工事、他業種との関係、要件や申請の流れをわかりやすく解説します。



💡この記事のポイント

●リフォーム工事は内装仕上工事業に該当するケースがある

●壁・床・天井・間仕切り・家具工事などが主な対象

●大工工事業・建具工事業・ガラス工事業などとの関係を押さえる

●専任技術者は資格または実務経験で要件を満たす



建設業許可の問合せ先

▼目次



内装仕上工事業とは|該当する工事と他業種との違い


内装仕上工事業とは、木材、石膏ボード、吸音板、壁紙、たたみ、ビニール床タイル、カーペット、ふすま等を用いて建築物の内部を仕上げる工事を対象とする建設業の業種です。


住宅の新築やリフォームだけでなく、オフィス、商業施設、店舗の内装工事でも広く関わる業種です。


代表的な工事としては、次のようなものがあります。


・クロス張り・張替え工事

・床仕上げ工事

・間仕切り工事

・天井仕上げ工事

・カーテン・ブラインド設置工事

・たたみ・ふすま・表装工事

・家具設置工事


もっとも、内装工事は大工工事、建具工事、ガラス工事などと重なることが多いため、単に「室内の工事だからすべて内装仕上げ」というわけではありません。


内装仕上工事業に当たるかどうかは、工事の内容と、どの工種が中心かを踏まえて判断することが大切です。


たとえば、次のように整理するとわかりやすいです。


●クロス、床、天井、間仕切りなど室内の仕上げが中心

→内装仕上工事業


●下地の造作や木工事が中心

→大工工事業


●建具の設置や交換が中心

→建具工事業


●塗り壁やモルタル施工が中心

→左官工事業


●ガラスの取付けや交換が中心

→ガラス工事業


実際は、大工工事や建具工事、ガラス工事などの専門工事が単体で発生するのではなく、内装仕上工事として一体で発注され、それぞれ専門業者が付帯工事として下請で施工するケースが多くなります。



内装仕上工事業の建設業許可が必要となるケース


内装仕上工事業の建設業許可が必要となるのは、1件の請負金額が500万円以上(税込)となる内装仕上工事を請け負う場合です。


この500万円には、材料費や運搬費も含まれます。契約書や請求書を分けていても、実態として一つの工事であれば合算して判断されます。


内装仕上工事は、住宅リフォーム、店舗改装、オフィスのレイアウト変更など、さまざまな場面で行われます。


たとえば、壁、床、天井、間仕切り、家具設置などの工事が一体として行われ、これらが工事の中心といえる場合には、請負金額が500万円以上であれば内装仕上工事業の許可が必要になります。


特にリフォーム工事では、複数の工種が含まれるため、イメージで建築一式と思われがちですが、マンション一室のリフォームなどは内装仕上工事に分類されることが多くなります。


また、元請だけでなく、下請であっても請負金額が500万円以上であれば許可が必要です。「自社は下請だから問題ない」と考えるのは誤りなので注意しましょう。


なお、一般建設業許可の場合は、元請として下請に発注する金額に上限がありますが、請負金額そのものに一般・特定の違いによる上限はありません。


そのため、まずは「自社の工事が内装仕上工事業に当たるかどうか」と「請負金額が500万円以上かどうか」を確認することが出発点になります。



内装仕上工事業の許可取得の6つの要件


内装仕上工事業の建設業許可を取得するためには、次の6つの要件をすべて満たす必要があります。


●経営業務の管理責任者…建設業での経営経験5年以上が基本。法人なら役員、個人なら本人。


●専任技術者…国家資格(施工管理技士など)または実務経験10年以上。


●財産的基礎…自己資本500万円以上、または500万円以上の預金残高証明。


●誠実性・欠格要件…虚偽申請や行政処分歴、暴力団関係等がないこと。


●営業所…実体を備えた事務所があること(机・電話・商号掲示など)。


●社会保険等…法律上加入義務のある保険に加入していること(社会保険・労働保険)


この6つの中でも、実務上とくに重要になるのが専任技術者の要件です。


内装仕上工事業では、保有資格で判断できる場合もあれば、実務経験の内容や年数を丁寧に整理しなければならない場合もあります。



専任技術者の資格・実務経験


内装仕上工事業では、専任技術者の要件が実務上の大きなポイントになります。


対象となる資格が多く、保有資格がそのまま使えるのかで迷うことが少なくありません。


また、リフォーム事業者の場合、自社の工事経験が内装仕上工事に分類できるかの見極めが重要、要です。


【主な国家資格】

・1級建築施工管理技士

・2級建築施工管理技士(仕上げ)

・1級建築士

・2級建築士

・技能検定「畳製作・畳工」1級・2級

・技能検定「内装仕上げ施工」「カーテン施工」「天井仕上げ施工」「床仕上げ施工」「表装」「表具」「表具工」1級・2級


なお、技能検定2級については、合格しているだけでは足りず、合格後3年以上の実務経験が必要です。


【実務経験】

資格がない場合でも、内装仕上工事に関する実務経験が10年以上あれば、一般建設業の専任技術者になることができます。


ここでいう実務経験とは、単なる補助作業や雑務ではなく、内装仕上工事の施工に関する技術上の職務経験をいいます。


たとえば、現場管理、施工、段取り、工程に関わる経験などが対象になります。


◎指定学科による実務経験期間の短縮

次の指定学科を修了している場合は、必要な実務経験年数を短縮できます。


大学卒業:実務経験3年

高校卒業:実務経験5年


指定学科は、建築学または都市工学に関する学科です。


●特定建設業の場合

特定建設業では、一般建設業より要件が厳しくなります。


単に10年以上の実務経験があるだけでは足りず、一般建設業の専任技術者要件を満たしたうえで、さらに指導監督的実務経験が2年以上必要です。


●実務経験で申請する場合の注意点

実務経験で申請する場合は、経験年数だけでなく、それを客観的に証明できるかが重要です。


請負契約書、注文書・請書、請求書などを用いて、工事内容・期間・立場が確認できるようにしておく必要があります。


特に内装仕上工事業は、大工工事や建具工事などと重なりやすいため、どの工事を内装仕上工事として証明するのかを丁寧に整理しておくことが大切です。



許可申請の流れと提出書類


内装仕上工事業の建設業許可申請は、他の業種と同様に、要件を確認し、証明書類を準備したうえで、申請書類を作成して行政庁へ提出する流れで進みます。


もっとも、実際には申請書を作る前に、経営業務の管理責任者や専任技術者の要件を満たしているか、証明資料がそろうかを確認することが重要です。


申請の流れは、大きく次の3段階です。


1️⃣ 証明書類の準備

・経営経験を示す書類(確定申告書・履歴事項全部証明書・工事契約書など)

・専任技術者の資格を証明する合格証書または実務経験証明書・工事契約書など

※内装仕上工事業では、工事内容が大工工事や建具工事などと重なりやすいため、単に書類があるだけでなく、その工事が内装仕上工事に当たることまで説明できるかが重要になります。

・財産的基礎を示す財務諸表や残高証明書


2️⃣ 申請書類の作成

・申請区分(新規・業種追加・般特新規)に応じて作成

・約20種類の書類を正本・副本で提出


3️⃣ 行政庁窓口への申請

知事許可:申請手数料9万円(更新5万円)

大臣許可:登録免許税15万円(更新5万円)

審査期間:約30日(大阪府の場合)



内装仕上工事業の許可を取得するメリット


内装仕上工事業の建設業許可を取得することで、単に500万円以上の工事を請け負えるようになるだけでなく、受注の幅や対外的な信用力の面でも大きなメリットがあります。


元請・取引先からの信用力が高まる

内装工事は、建物の仕上がりや使用感に直結するため、発注者や元請業者も施工体制を重視します。


建設業許可を取得していることで、一定の要件を満たした事業者であることを示すことができ、元請や取引先、金融機関からの信用向上にもつながります。


リフォーム工事や店舗内装で受注の幅が広がる

内装仕上工事業の許可があると、住宅リフォームだけでなく、店舗、テナント、オフィス改装などの案件でも対応しやすくなります。


特に、複数の専門工事を含む内装工事では、元請として一体で受注したい場面も多いため、許可を持っていることが営業上の強みになります。


公共工事や大規模案件への入口になる

内装仕上工事業の許可があれば、将来的に経営事項審査や入札参加資格申請を経て、公共工事に関わる道も開けます。


また、民間工事でも、一定規模以上の案件では許可の有無が取引条件になることがあるため、許可を取得しておくことで参加できる案件の幅が広がります。




最後に


内装工事は、壁・床・天井の工事と大工工事、建具工事、左官工事、ガラス工事などを複合的に行うことが多いので、自社がどの業種の許可が必要になるのか迷いやすい分野です。


また、許可取得では、専任技術者の資格や実務経験をどう整理するかが大きなポイントになります。


内装仕上工事業の許可が必要かどうか判断に迷う場合や、要件を満たしているか不安がある場合は、申請前に整理しておくことで、その後の手続きをスムーズに進めやすくなります。




この記事の執筆者 逸見 龍二(へんみ りゅうじ)

アールエム行政書士事務所の代表・行政書士。事業会社で店舗開発に従事。ディベロッパーや建設業者との契約交渉・工事発注に数多く携わる。その後、建設業専門の行政書士事務所を開設。

知事許可・大臣許可ともに特殊案件含め実績多数。経営事項審査も年商数千万円の企業から40億円規模の企業まで幅広く対応。入札参加資格審査申請は全国自治体で申請実績あり。事務所HP

当事務所では大阪府知事の建設業許可を中心に申請代理を承っております。


大阪市鶴見区・城東区・都島区・旭区を中心に大阪府全域、奈良県、兵庫県、和歌山県は標準対応エリアです。

迅速にご対応いたします。その他地域の方もお気軽にご相談ください。


ご相談はお問合せフォームからお願いいたします。






コメント


この投稿へのコメントは利用できなくなりました。詳細はサイト所有者にお問い合わせください。
bottom of page