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  • 執筆者の写真Ryuji Kanemoto

建設業許可の業種について解説|正しく選ぶために知っておくべきこと

更新日:2022年10月3日


建設業許可/種類・業種を選ぶ

建設業許可を申請する際には、一般建設業許可・特定建設業許可、大臣許可・知事許可といった許可区分を選択するとともに許可を受けたい業種を選択しなければなりません。

建設業法で全29業種が定められていて、業種ごとに請け負える工事の内容が厳密に決められています。

自社が請け負っているまたは今後請け負う予定の工事に応じて業種を正しく選択しなければ、許可取得後に希望の工事を請け負えないということもありえますので注意しましょう。


この記事を読めば、建設業許可の申請を行う際に業種を正しく選択できるようになります。

ぜひご参考にしていただければと思います。


▼目次



建設業法上の業種とは


リフォーム工事はどの業種に該当するのか、下水道配管工事は土木一式工事と管工事どちらに該当するのか等、日常的に耳にする工事種別がどの業種に含まれるのかの判断が難しいことがあります。

業種の区別、考え方を理解し、許可申請の際に業種を間違わないように注意しましょう。

 

■ 一式工事の2業種、専門工事の27業種

■ 業種ごとに許可が必要

■ 最近の許可取得業者の傾向

 

◎一式工事の2業種、専門工事の27業種

土木工事業、建築工事業の2業種は一式工事を請け負うことができます。一式工事とは総合的に専門業者等をマネジメントして土木工作物や建築物を建設する工事のことで、いわゆるゼネコンが行うような工事を指します。

一式工事という名前からどんな工事でもカバーできる網羅的な業種と思われることが多いのですが、請負金額500万円以上の専門工事を単体で請け負うことはできません。


専門工事は、以下の27業種です。

大工工事業、左官工事業、とび・土工工事業、石工事業、屋根工事業、電気工事業、管工事業、タイル・れんが・ブロック工事業、鋼構造物工事業、鉄筋工事業、舗装工事業、しゅんせつ工事業、板金工事業、ガラス工事業、塗装工事業、防水工事業、内装仕上工事業、機械器具設置工事業、熱絶縁工事業、電気通信工事業、造園工事業、さく井工事業、建具工事業、水道施設工事業、消防施設工事業、清掃施設工事業、解体工事業


業種別の工事内容と例示は国土交通省HPに掲載されているこちらの表をご確認ください。



◎業種ごとに許可が必要

業種ごとに許可を受けなければ、その業種の請負金額500万円以上の工事を請け負うことができません。

例外として、附帯工事であればその業種の許可がなくても請け負うことができます。

附帯工事については、建設業許可事務ガイドラインで以下のように示されています。


【建設業許可事務ガイドライン(国土交通省HPより引用)】

建設業者は、許可を受けた建設業に係る建設工事のほか、当該建設工事に附帯する他の建設業に係る建設工事(以下「附帯工事」という。)をも請け負うことができるが、この附帯工事とは、主たる建設工事を施工するために必要を生じた他の従たる建設工事又は主たる建設工事の施工により必要を生じた他の従たる工事であって、それ自体が独立の使用目的に供されるものではないものをいう。附帯工事の具体的な判断に当たっては、建設工事の注文者の利便、建設工事の請負契約の慣行等を基準とし、当該建設工事の準備、実施、仕上げ等に当たり一連又は一体の工事として施工することが必要又は相当と認められるか否かを総合的に検討する。

具体例として、内装仕上工事におけるサッシ取付け等の建具工事、塗装工事におけるクラック補修等の防水工事、外壁防水工事のために必要な足場工事等があります。要するにメインの工事施工に伴うサブ的な工事またはメインの工事施工のために必要な工事のことです。ただし、メインの工事と全く関連性のない工事やメインの工事より請負金額が大きい工事等は附帯工事として認められません。何でも附帯工事にできるわけではありません。

また附帯工事を自社施工する場合は、その業種の許可自体は不要でも現場配置技術者(主任技術者・監理技術者)の配置が必要になるので注意しましょう。


◎最近の許可取得業者の傾向

以前は1業種のみ許可を取得している業者の方が多かったのですが、最近は複数業種を取得している業者の方が多くなっています。事業の拡大・安定を目指して総合化や多能工化が進んでいるのかもしれません。

2022年3月時点で、許可を取得している業者が1番多い業種は、「とび・土工工事業」(176,906業者)で「建築工事業」(146,713業者)、「土木工事業」(131,165業者)と続きます。建設業界において必要とされる場面が多い業種なので許可取得業者数が多いですが、その分競争も激しいでしょう。一方で「電気通信工事業」(15,730業者)、「電気工事業」(62,505業者)などは需要・市場規模に対して許可取得業者数は少ない状況です。



どの業種の許可を取得できるかは専任技術者の保有資格または実務経験で決まる


建設業許可の要件を満たしてさえいれば、何業種でも許可を取得することができます。どの業種の許可を取得できるかは技術力(=専任技術者)で決まります。

他の許可要件を満たした上で、許可を取得したい業種に応じた国家資格等を保有する専任技術者か、許可を取得したい業種の実務経験がある専任技術者を配置すれば、その業種の許可を取得することができます。


◎国家資格ごとに対応している業種を同時に許可取得できる

例えば「1級土木施工管理技士」の資格を保有した人を専任技術者として配置すれば、「土木工事業」「とび・土工工事業」「石工事業」「鋼構造物工事業」「舗装工事業」「しゅんせつ工事業」「塗装工事業」「水道施設工事業」「解体工事業」といった9業種の許可を取得することが可能です。

1人の専任技術者配置で9業種同時に許可を取得することができるのです。


別記事「建設業許可の専任技術者について徹底解説!」の中で専任技術者になり得る国家資格等一覧を紹介しています。あわせて確認してみてください。


◎業種ごとの実務経験があれば許可を取得できる

許可を取得したい業種の実務経験が10年以上(指定学科卒業で短縮可能)ある専任技術者を配置すれば、その業種の許可を取得することができます。

同じ期間に1人で2業種の実務経験があってもどちらか一方しか認められません。この1人を2業種の専任技術者とするには2業種それぞれ10年の実務経験、合計20年間の実務経験が必要になります。1人の実務経験を重複してカウントしてもらえないのです。


※「消防施設工事業」は実務経験で専任技術者になることができません。

※「電気工事業」は資格なしでの実務経験は経験として認められません。



複数業種の許可を取得するときの注意点


許可を申請する際には正しい業種を選択するよう注意しなければならないのは言うまでもありません。

複数業種の許可を取得する場合には、さらに注意すべき点があるので確認しておきましょう。


●業種を追加する場合は申請手数料が必要

許可申請の際に同時に何業種申請しても申請手数料は1回分で済みますが、あとから追加するとあらためて申請手数料が必要になります。許可取得できる業種は、可能な限り同時に複数申請しておく方が良いでしょう。


●業種を追加すると既存の業種と更新時期がズレる

業種追加で許可を取得すると、すでに取得している業種と許可取得日が異なるので、更新時期もズレてきます。

管理が面倒かつ申請手数料も更新の都度必要になるので、申請時には「許可の一本化」を行うようにしましょう。


●許可業種分すべての工事経歴書の提出が必要

許可業種が複数になり、それぞれ工事実績がそれなりにあると工事経歴書を作成するのも大変です。

工事経歴書は工事実績がない業種分も提出が必要です。

 

最後に


以上、建設業許可の業種についての概要を説明いたしました。

業種の区別の判断に迷うときは直接許可行政庁に確認する方が良いでしょう。

実際、公共工事において入札参加資格として業種が2種指定されていてどちらでも入札参加が可能ということもあります。何百とある工事の種類を建設業法上の29種類に振り分けるとなると線引きが難しくなるものがあるのも当然かもしれません。


また、複数業種の許可を取得する場合は、許可要件だけでなく現場配置技術者まで含めた人員体制も考えておくべきでしょう。



この記事は行政書士が執筆・監修しています。

アールエム行政書士事務所/代表/金本 龍二(かねもと りゅうじ)

本記事は建設業に特化した事務所の行政書士が執筆・監修しています。

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