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電気工事施工管理技士がどんな資格かよくわかる!|建設業で役立つ資格完全ガイド

  • 執筆者の写真: Ryuji Hemmi
    Ryuji Hemmi
  • 2022年7月22日
  • 読了時間: 7分

更新日:7月20日


電気工事施工管理技士

建設業界で働く人にとって役立つ資格といえば何を思い浮かべますか?


いろいろな資格がありますが、やはり、取得するメリットが多く目指す人も多い施工管理技士(建設業法の技術検定資格)を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。


働き手個人のキャリアアップになることはもちろん、事業者にとっても建設業許可や経営事項審査(経審)、現場運用で重宝する資格です。


本記事では7種類ある施工管理技士のうち、電気工事施工管理技士について取り上げています。


電気工事施工管理技士がどのような資格なのか、これから取得を目指す方に全体像をつかんでいただけるよう解説しています。


ぜひご参考にしていただければと思います。


他の施工管理技士についてはそれぞれ別の記事でご確認ください。


建設業許可の問合せ先
建設業許可の料金

▼目次



電気工事施工管理技士とは


電気工事は、発電所でつくられた電気を一般家庭や施設に供給するために配線、設備の設置等を行う工事です。


その電気工事において施工計画立案や工程管理、安全管理、品質管理といった施工管理を行うことができる国家資格が電気工事施工管理技士(1級・2級)です。


施工管理の仕事自体は施工管理技士資格がなくてもできることがありますが、現場によっては必須になります。

規模が大きくなるにつれ、より難易度の高い施工管理が求められるのは言うまでもありません。


また、電気工学等の知識はもちろん、建設業法や労働法といった法律知識なども求められるため、資格取得後の自己研鑽も重要です。




電気工事施工管理技士は建設業許可申請や現場運用で重宝される


電気工事施工管理技士を取ると、建設業界では重宝されます。

事業者からすると、資格者が増えることで活動の幅が広がります。


POINT1 建設業許可の専任技術者になることができる


専任技術者について詳しく知りたい方はこちらの記事もご確認ください。

専任技術者に必要な資格・経験が全部わかる!【建設業許可取りたい方必見】

許可業種:電気工事業


1級電気工事施工管理技士は一般建設業許可、特定建設業許可で専任技術者になれる

2級電気工事施工管理技士は一般建設業許可で専任技術者になれる


※他にも実務経験とあわせることで専任技術者になれる許可業種があります。また、一次検定のみの合格者である施工管理技士補も実務経験があれば専任技術者になれる可能性があります。


詳しくはこちらの記事でご確認ください。


一般建設業許可・特定建設業許可について詳しく知りたい方はこちらの記事もご確認ください。


通常、一般建設業許可の専任技術者要件を満たし、2年以上の指導監督的実務経験(元請として4,500万円以上の工事を指導監督した経験)がある場合は、特定建設業許可の専任技術者として認められます。


しかし、電気工事業指定7業種に分類されているため、1級の電気工事施工管理技士でなければ特定建設業許可専任技術者になることはできません。


〈専任技術者になり得る資格一覧〉

建設業許可の専任技術者になれる資格一覧(電気工事施工管理)

POINT2 建設現場の監理技術者等になることができる


建設業許可を取得した建設業者は、元請・下請関係なく請け負った工事現場に主任技術者を配置しなければなりません。

元請として請け負い、下請に5,000万円以上発注する場合は主任技術者ではなく、監理技術者を配置しなければなりません。


1級電気工事施工管理技士は主任技術者、監理技術者になれる

2級電気工事施工管理技士は主任技術者になれる


専任技術者と資格要件は同じです。


また、1級の電気工事施工管理技士補監理技術者の補佐(主任技術者資格が必要)として配置することができ、監理技術者が2つの現場を兼任できるようになります。


監理技術者等について詳しく知りたい方はこちらの記事もご確認ください。


POINT3 経営事項審査(経審)で加点対象にすることができる


経営事項審査(経審)のZ点(技術力)の中で技術職員の保有資格は加点対象となります。


1級電気工事施工管理技士は5点(監理技術者講習を修了している場合はさらに1点)、1級電気工事施工管理技士補(監理技術者補佐)は4点、2級電気工事施工管理技士は2点が加点されます。


経営事項審査(経審)のZ点(技術力)について詳しくはこちら



電気工事施工管理技士の受検資格


令和6年に受検資格の改正が行われました。


2級電気工事施工管理技士の一次検定は以前から変わらず17歳以上、1級電気工事施工管理技士の一次検定も19歳以上であれば、学歴・経験に関係なくだれでも受検できるようになりました。


二次検定は1級・2級ともに令和5年までの受検資格と令和6年以降の改正受検資格を任意で選ぶことができます(令和10年までの移行措置)。


以下に受検資格をまとめていますので、ご参考にしていただければと思います。

令和5年までの旧受検資格は主な受検資格に絞って記載しています。


◎1級電気工事施工管理技士

▶ 令和5年まで

1級電気工事施工管理技士の受検資格(R5まで)

▶令和6年以降

1級電気工事施工管理技士の受検資格(R6以降)

※指定学科…国土交通省令で定められた学科 

※実務経験…構内電気設備工事、発電設備工事、変電設備工事などの電気工事の施工管理に直接かかわる実務経験

※指導監督的実務経験…施工監督等の立場で部下や下請等に対して総合的に指導監督を行った実務経験(請負工事の金額は関係ありません)

※特定実務経験…請負代金5,000万円(建築一式は8,000万円)以上の工事で監理技術者等としてまたはその指導のもと行った施工の管理の実務経験


◎2級電気工事施工管理技士

▶ 令和5年まで

2級電気工事施工管理技士の受検資格(R5まで)

▶ 令和6年以降

2級電気工事施工管理技士の受検資格(R6以降)

※指定学科…国土交通省令で定められた学科 

※実務経験…構内電気設備工事、発電設備工事、変電設備工事などの電気工事の施工管理に直接かかわる実務経験



電気工事施工管理技士の試験内容


●試験内容

1級・2級とも

第一次検定 マークシート方式の学科試験

第二次検定 経験記述を中心とした実地試験


●合格率

近年の合格率の推移は以下のようになっています。

難関と言われる電気主任技術者に比べると、合格率も高く比較的取得しやすい資格と言えます。


〈1級電気工事施工管理技士〉

1級電気工事施工管理技士の合格率推移

〈2級電気工事施工管理技士〉

2級電気工事施工管理技士の合格率推移

●試験日程

詳細は以下「一般財団法人建設業振興基金HP」にてご確認ください。



最後に


電気工事施工管理技士は建設業界で役立つ代表的な国家資格の1つです。


電気工事業に従事される方は電気工事士を取得して実務経験を積み、電気主任技術者や電気工事施工管理技士を目指すことが多くなると思います。


忙しい中での試験対策は大変ですが、受験資格(実務経験)を視野に入れながら計画的に取得を目指してみてはいかがでしょうか。


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この記事の執筆者 逸見 龍二(へんみ りゅうじ)|行政書士

アールエム行政書士事務所の代表・行政書士。事業会社で店舗開発に従事。ディベロッパーや建設業者との契約交渉・工事発注に数多く携わる。その後、行政書士事務所を開設。

建設業専門の事務所として 近畿圏内の知事許可、大臣許可、経営事項審査、建設キャリアアップシステムをサポート。

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