アールエム行政書士事務所 STAFF
これで安心!建設業許可の更新手続き
更新日:2022年9月24日

建設業許可は取得後も、建設業法に基づいて課せられた義務を守り、許可要件を満たしている状態を維持し続けなければなりません。
中でも建設業許可の更新申請は、重要な手続きになります。
更新手続きを忘れて許可の有効期限が切れると、新規で許可を取得し直さなければなりません。新規で許可取得するまでは、当然ながら軽微な工事しか請け負うことができなくなります。
この記事では建設業許可の更新について、注意点や手続きのポイントを解説しています。
ぜひご参考いただければと思います。
| 建設業許可の更新に関する基礎知識
◎有効期間は5年
建設業許可の有効期間は、大臣許可・知事許可・一般許可・特定許可の区別なく5年です。
許可取得日の5年後の前日まで有効です。
例えば、2020年3月3日許可取得の場合、2025年3月2日が満了日となります。
引き続き、建設業許可業者として営業を続けるのであれば、更新の手続きを行わなければなりません。
◎申請期限は有効期間満了の30日前
建設業許可更新の申請は、有効期間が満了する日の30日前までに行うこととされています。
有効期間満了日の3ヵ月前から申請することができるので、余裕を持って手続きする方が良いでしょう。有効期間満了の日前30日を過ぎた場合は、事前に行政庁に相談しましょう。
なお、般特新規や業種追加にあわせて許可の一本化(許可の有効期間の調整)を行う場合は、必ず有効期間満了の日の30日前までに申請しなければなりません。
更新申請は行ったものの、有効期間満了日までに更新申請に対する処分がなされないときは、その処分がなされるまで引き続き、既存の許可が有効となります。
※有効期間満了日を過ぎた場合は、新規許可を取り直すことになります。
| 更新申請の前に注意点を確認しておく
◎許可要件満たしていることは大前提
許可要件を満たしていなければ、当然ながら更新することはできません。
以下、要件ごとに確認します。
①常勤役員等(経営業務管理責任者)
前回から経営業務管理責任者が代わっているが変更届を出していない、経営業務管理責任者が常勤ではなくなっている等の場合は、要件を満たしていないことになります。
②専任技術者
前回から専任技術者が代わっているが変更届を出していない、専任技術者が常勤ではなくなっている等の場合は、要件を満たしていないことになります。
③財産的基礎
一般建設業許可の場合・・・継続して営業し、更新申請に至っている時点で要件を満たしていることになります。
特定建設業許可の場合・・・直前の決算で以下のすべてを満たしていなければなりません。
✅欠損の額が資本金の額の20%を超えていないこと。
✅流動比率が75%以上であること。
✅資本金の額が2,000万円以上であること。
✅自己資本の額が4,000万円以上であること。
④誠実性、欠格要件
5年の間に欠格要件に該当した場合は更新はできません。
⑤社会保険
2020年10月の改正で適用事業所は加入が義務になったので、書類提出も必要です。
◎決算変更届は毎期必ず提出していなければならない
毎年決算終了後4ヵ月以内に提出しなければならない決算変更届(建設業法財務諸表、工事経歴書など)の提出忘れがあると、更新申請を受け付けてもらえません。
万一、忘れている場合は早急に提出する必要があります。
提出忘れが何度も続くと、監督処分を受ける可能性もあるので注意が必要です。
◎変更届を期限通り提出していなければならない
経営業務管理責任者の変更、専任技術者の変更、役員の変更、資本金の変更など重大な変更があった場合はそれぞれ決められた期限内に変更届を提出しなければなりません。
この変更届の提出漏れがある場合は、更新申請を受け付けてもらえません。
遡って提出漏れがないか確認しておきましょう。
◎登記事項に変更があれば、期限通り変更登記申請が必要
役員の重任、資本金など登記事項に変更があったのに、変更登記できていないという場合は、更新できないことはもちろん、過料を科されることもあります。登記申請の期限は2週間です。
事前に確認しておきましょう。
| 更新の手続き
◎提示しなければならない確認書類
以下のとおり、許可要件を満たしていることを証明するための確認書類が必要です。
①常勤役員等(経営業務管理責任者)
・前回の「常勤役員等(経営業務の管理責任者)証明書」
・常勤性の確認書類(健康保険被保険者証・標準報酬決定通知書など)
②専任技術者
・常勤性の確認書類(健康保険被保険者証・標準報酬決定通知書など)
③財産的基礎
・(特定建設業許可のみ)確定申告書類・決算報告書+建設業法財務諸表
④誠実性、欠格要件
・身分証明書
・登記されていないことの証明書
⑤社会保険 ※提出書類
・標準報酬決定通知書
・労働保険概算・確定保険料申告書+領収済通知書
◎必要な申請書類
提出を省略できる書類もあり、新規申請に比べて申請書類自体は少なくなりますが、記載箇所など異なるものがあるので注意が必要です。
| 最後に
建設業許可の更新のことは、有効期間満了の直前になるまで気にかけていないという建設業者さんをよくお見かけします。
本業に集中するためにも、更新時期になって慌てないように日頃から建設業法に基づく重要事項は抑えながら事業運営していきたいところです。
場合によっては、毎年の決算変更届や経営事項審査も含めて行政書士との顧問契約を検討するのも良いかもしれません。
当事務所では建設業許可の申請代理を承っております。毎年の決算変更届や経営事項審査、入札参加資格申請までトータルのサポートもお任せください。
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